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2010年8月の3件の記事

Is A Bluebird Blue ?

Dan_penn2010 8月のビルボード東京は、上旬のワイルド・マグノリアスに続いて2度目。26日の二部、ダン・ペンのライヴを見に行った。あまりこの会場は馴染めないのでどうしようか迷ったが、後で絶対後悔すると思い仕事を終えて一旦家に戻り、T-Shirtsと半ズボンの気軽な格好で会場へ足を運んだ。

行って良かった。本当に良かった。これを見ないと一生後悔したであろう男泣きの75分だった。"I'm Living Good"に始まり、アンコールの"You Left The Water Running"で終わった演目は、ライヴ・アルバムで馴染みのある名曲のオン・パレード。特にアレックス・チルトンを偲ぶトーク(New Orleansで再会したようなことを言っていたが、私のヒアリングでは・・・)に続く"Cry Like A Baby"は感動ものであった。またライヴ・アルバムでは聴けない曲も嬉しい経験。それは"Rainbow Road"や"Is A Bluebird Blue"などであり、特に後者はMGMのシングルでオリジナル・バージョンを愛聴していたこともあり、あまりのかっこ良さに言葉も出ないほど。"Nobody's Fool"も"Junkyard Junky"も素晴らしい! いつものとおり、ステージ衣裳はオーバーオール、こういう頑固さがたまらなく好き。また、シンプルな演奏を一瞬でも聴き逃すまいとする会場の静けさも印象に残るコンサートであった。

今回の相方はチップス・モーマンのアメリカン・レコーディング・スタジオなどで働いたボビー・エモンズ。プレスリーの「In Memphis」に参加したことでも知られるセッション・キーボード・プレイヤーで、ダンとのリラックスした間合いも最高である。写真は終演後にバック・ステージでファンと歓談するダンを撮影。97年のシカゴ・ブルース・フェスティヴァル、99年の大阪近鉄劇場、そして今回と、ダン・ペンを見るのは3度目。その都度もらったサインは宝物、ミーハー冥利に尽きる。

「健康に気を付けてずっと歌い続けてくださいね」と言うと、「たぶんだいじょぶ」てなことを笑って語った。

大半のソウル・ファン(いわゆる黒人音楽愛好家)は、ダンの曲は評価しても彼の演奏には興味がないのだろう。またロック・ファンが唱えるスワンプ系SSWという肩書きにもちと違和感がある。まあ、そんなこたどうでもいいや。俺はジェイムズ・カーやアリサ・フランクリンの歌と同様にダン自身の歌が無茶苦茶好き。名曲、名唄、どれも愛おしい。 

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終わって始まる

昨夜は中目黒のバードソング・カフェ最後の日。ホーボーレコード社長のBobs氏と豚屋さんで一杯(実は4杯)やって、バードソングにホロ酔いで到着。この日は東京ローカルホンクのリード・ヴォーカリスト、木下弦二とラップ・スティールの名手、佐藤克彦のデュオがラスト・デイズを締めくくった。いやはや、飲んだ飲んだ。ジェシ江戸のDJで踊らさせていただきました。おかげで今日はややハング・オーヴァー気味。さきほどの昼食は胃に優しい「どんうー」を食す。

居合わせた人々を気さくに紹介してくれるマスターの人柄、回る音楽のセンスの良さ、そして未知の音楽を教えてくれる、まことに気持ちの良い空間であった。まあ、これで終わるわけではない。また新たな空間を場所を移して創り出してくれることでしょう。

終わって始まる。待ってます。

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Unfinished Blues....

Harold 今年の初めくらいから"Off Beat"誌に予告広告が出ていたHarold Battiste Jr.の伝記本が出版された。日本のAmazonで入手できなかったのでUS Amazonに注文。1週間で届く。便利なもんだ。

もちろん「読みました」とはいかず、「眺めました」ていどだが、貴重な写真が多く興味は募る。自身はサックス・プレイヤーだが、Specialty RecordsのA&RマンとしてArt NevilleやJerry ByrneのNew Orleans R&Rをプロデュース。またAFOレーベルを立ち上げた男として名高い。西海岸に移ってSam CookeやSonny & Cher、Dr. Johnらのプロデュース、曲作りでも名を馳せた。

さらにPulsarレーベルを立ち上げ、Jesse HillやKing Floyd、Al Robinsonなどを録音したが、これまでアルバム化は成されておらずシングル盤で聞くしかない。2400番から2424番までリリースされたようだが、私は3枚ほどしか所有していない。

驚きは"You Talk Too Much"のヒットで知られるJoe Jonesがオーケストラを率いていた40年代後半の写真、そして西海岸で仕事を共にした頃の若きMac Rebennack(Dr.John)の姿などが拝める。また巻末にProductions-Arrangements仕事のリストや、AFOレーベルのスタジオ・ミュージシャンのバイオが付く。

Harold_battiste 2008年にNew Orleansを訪れた際、Ponderosa Stompのセミナーでインタビューを受けるHaroldさんにお会いできた。その時のインタビュワーは何とPeter Guralnick !

今も健在、お元気なようで何より。これからもNew Orleans R&B黄金期の生き証人として当時を語り継いで欲しいと願う。

"Unfinished Blues..." Memories Of A New Orleans Music Man Harold Battiste Jr.   Karen Celestan  (The Historic New Orleans Collection)

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