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Goin' Home

Fats_tribute 予約しておいたFats Dominoのトリビュート・アルバムが届いた。96年にもEMIからサンディ・ネルソン、ジョニー・バーネット、キャンド・ヒート、チープ・トリックなどのファッツ・カヴァー曲と、ファッツ自身の演奏が入った同趣向のCDが出されたことがあるが、今回はJohn Lennonの1曲以外は全て新録。そして最も大きな違いはベネフィット・アルバムであることだ。

ナショナル・ジオグラフィック誌の日本語版9月号は、図版や測量データを用いてニューオーリンズ市街のほとんどが海抜下にあることを教えてくれた。Fatsが生まれ、育ち、住み続けたLower 9th Wardの被害や、復興の道のりが記されているが、総じて悲観的だ。「ここは人の住むべき場所ではありませんが、それでも私たちはここで暮らしています」と述べるLSUの教授や、プリザヴェイション・ホールでトランペットを吹くケネス・テリーは「ここ以外の土地ではだめなんだ。おれたちのジャズは魂(ソウル)から生まれてくるものだから」と呟く。

今回のFatsトリビュートCDはTipitina's Foundationの企画でVanguardからリリースされたもの。Lower 9th Ward復興に寄与するための作品集だ。参加ミュージシャンとその組み合わせはジャンルを横断する、いかにもニューオーリンズらしい内容で感動的だ。

  • B.B.King with Ivan Neville's Dumpstaphunk
  • Taj Mahal and The New Orleans Social Club
  • The Dirty Dozen Brass Band with Joss Stone and Buddy Guy
  • Paul McCartney featuring Allen Toussaint
  • Lenny Kravitz with Rebirth Brass Band and Troy Andrews, JB Horns
  • Bonnie Raitt and Jon Cleary
  • Robbie Robertson with Galactic
  • Robert Plant with Lil Band O' Gold
  • Herbie Hancock with George Porter Jr., Zigaboo Modeliste and Renard Poche
  • Preservation Hall Jazz Band with Wolfman Washington and Theresa Andersson
  • Irma Thomas and Marcia Ball
  • Ben Harper with The Skatalites

もちろん単独でArt Neville、Dr.John、Neil Young、Randy Newman、Lucinda Williams、Elton John、Los LobosらもFats Dominoのヒット曲を嬉々として演奏する。これだけの顔ぶれとなると、完成までの道のりは並大抵のものではなかっただろう。ファッツに象徴されるこの地の音楽文化へのリスペクトと復興という二文字のために集結したミュージシャン魂を強く感じる2枚組だ。

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